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リソーネットの商品のお問い合わせを主体にネットショップでは説明しきれない商品の補足説明を行います。
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木の表面に出来る黒いシミ

洗浄後


皆さんは建築中の木造住宅で柱などに釘が打たれて、そこから黒い筋のようなものが出来ているのをご覧になったことがありますか。

また、ウッドデッキの上に植木鉢をおいたらその黒い跡が残っているのをご覧になったことがありますか。

私も以前に大量に納入をしたマンションの各戸のバルコニーに黒い斑点があちこちに出来ているという苦情を受けたことがあります。

これらの現象は全て共通していて、木に含まれているタンニン成分が金属イオンと反応してキレート化合物を生成した結果なのです。

具体的に私が苦情を受けたマンションのウッドデッキ敷き込み現場の例を説明いたします。

苦情を受けてマンションに行って、ウッドデッキの状態を確認すると、強烈に黒いシミが残っている箇所、斑点が少しだけ部分的にある箇所、ほぼ全面に多数ある箇所、殆ど見受けられない箇所などさまざまな黒いシミが見受けられました。
個数の多いマンションですから全部を見ることは出来ません。
一応、現状を確認した後に戻ったのですが、マンションの引渡し時期が近いので直ぐに処置をしてほしいとの催促の電話を受けて本当に困ってしまいました。
本来ならいくつかの考えられる原因を説明してから、何故そうなったのかを議論する必要があるのですが、入居なさる方のことを考えてとりあえず処置をする日を決めました。

そうなるとキレート形成物を開鎖して黒いシミを除去しなければなりません。
そのための薬剤を入手して調合を急いで行い、現場で実施しました。
リソーネットで販売している屋外木材用洗浄剤に近い液体です。

洗浄後と洗浄前


薬液(無害なリンゴ酸を希釈しました。)を変色している箇所に塗り込み(濡れ雑巾状態でのワイピングです。要するに木板内部まで浸み込ませます。)そのまま養生して黒いシミが消えるまで待ちます。
その後洗浄するのですが、大きな円環状の黒いシミだけは強烈でなかなか消し去ることが出来ません。
不思議に思って近くにいた工事の職人さんに聞くと、「左官屋さんがモルタルを入れたバケツをウッドデッキの上に置いていた。」とのことで、開いた口がふさがりませんでした。
仕上材であるウッドデッキの上にモルタルの入ったバケツを置けば汚れるのは目に見えています。しかも左官屋であれば、理屈は分からなくても木が変色してくることは知っていて当然です。
アルカリのきついモルタルがウッドデッキの内部まで浸透し、モルタル中に含まれる鉄分が木のタンニン成分と反応してキレート形成を行って出来たシミですから簡単には取れないわけです。
更に、他の現場でマンションの洗浄を行って上から水が落ちてきているので聞いてみると一週間前頃から洗浄を行っているとのことで、これで細かいシミの発生の原因も分かりました。
また、排水用の配管パイプから排水が飛び跳ねていて部分的にしみが発生する理由も分かりました。(セメント分や塵芥をを含む水が直接ウッドデッキの上に降り注いでいたわけです。)

要は、本来仕上材であるウッドデッキを先に敷いて、その後、モルタル仕上や外壁洗浄を行っていたのですから黒いシミが発生するのは当然です。
しかも、苦情の相手のデベロッパーの人は約束を守らずその日は姿を現しませんでした。おそらく責任を転居するつもりだったのでしょう。
さすがに腹が立ってきましたが、入居なさる方のことを考えて、当社のウッドデッキを気持ちよく使っていただくため出来るだけのことを行おうと日が沈むまでシミの除去・洗浄作業を続けました。
帰り際に薬液を手渡して洗浄方法を伝えました。

帰ってからも数日間は腹が立って仕方ありません。
また、配管などの設計や工程などを見ても建築士の能力を疑わざるを得ません。
一応原因を指摘したレポートを提出した後は、何の苦情もなかったので原因が自分たちにあることに納得はしたのでしょう。

例の強度偽装事件の時も真っ先にこのマンションのことが思い浮かびました。

マンションデベロッパーがお客様である入居者に配慮せずただ工期のことだけを考えるとは(急いで引渡しに間に合わせるという意味です。)本当に困ったことです。
その後、何度か引き合いがありましたが、このマンション業者には販売を行っておりません。

困ったことです。






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