> 当方では、自宅マンションのルーフバルコニーの一部をウッドデッキと人工芝にしたいと考えておりますが、
> 御社製品と施工について、下記の点につきまして教えてください。
>
> 1.HPの中に、ルーフバルコニーには、「ウッドデッキグラウンドタイプ」をお勧めします、とありますが、
> ニューゲロンガンより、グラウンドタイプの方がよいのでしょうか?
> また、ニューグラウンドタイプは無塗装のようですが、塗装して使用するのでしょうか?
>
ホームページをよくお読み頂き、また、以下のことも含めて大変的確なお問い合わせを頂き、大変嬉しく、また、感服いたしました。
出来るだけ、詳細にお答えするつもりです。
ルーフバルコニーにウッドデッキを敷き込みますと、ウッドデッキの木板の吸水・保水・蒸発が急速に
行われ、上側(表面)が乾燥途中で大きく反り上がり(お皿の断面状)ます。
これは、強い日差しと風により上側が速く乾燥することにより収縮するためです。
その結果、使っているうちに乾燥状態では亀裂、湿潤状態では膨潤を繰り返し、段々と亀裂が大きく、また、亀裂の部分から腐朽が進行します。
屋上では特にこの傾向が早く、そして強く出ます。
それを抑制するには、年輪で水分の浸入を防ぐ、防腐剤の撥水成分で水分の浸入を防ぐ等の方法がありますが、ウッドデッキ・グラウンドタイプは杉の間伐材を使用し、年輪を巧く使って木板の裏面側にまで水分が行き届きにくいような木板の取り方を行い、防腐剤を強制的に内部まで圧入し、更に40mm(45mm)といった厚さの木板を使用しています。
そのため、耐久性に優れています。
但し、間伐材を使用するために、森林組合を動かすだけの使用量を必要とします。
価格も伐採を行う人が近頃では非常に少なく、一般の木材よりも高くなってしまいます。
ホームページに掲載された使用例の高速道路のサービスエリアの場合は公共工事で道路公団や和歌山県の指導のもとに地元の森林組合によって伐採が行われたことと大量の木板を使用したことで比較的安価に製造を行えたのです。
ニューゲロンガンは木板が薄く、防腐剤の塗布も表面だけのため、ルーフバルコニーでのご使用には耐久性に難があります。
○○様におかれましては、ルーフバルコニーに天然の木材で出来たウッドデッキをお望みでしたら、
近くの製材所で防腐剤を圧入されたものを入手なさってそのままお使いになるのも一考です。
製材されたものをそのまま並べるのです。耐久性には優れているでしょう。
但し、反りを考えてあまり長くなさらないように、そして、重くなるのでその加重が床の強度に悪影響を及ぼさないようになさることも必要です。
> 2.ルーフバルコニーにウッドデッキと人工芝を敷く場合の注意点はどのようなことでしょうか?
>
木材は雨が降ると吸水して膨張しますが、人工芝は冷えて収縮します。(反対ですね。)
また、人工芝は原料にポリオレフィン系のプラスチックを使用していますので、使用しているうちに
収縮していきます。(結晶化収縮と言います。)
そのため、1.6~1.8%の収縮を考えておく必要があります。(屋内などの気温が上がりにくい環境ではあまりお気になさる必要はないのですが。)
> 3.ルーフバルコニーにウッドデッキと人工芝を敷いた場合、風で飛んでしまうようなことはありますか?
> またそのような心配がある場合、固定方法等を教えてください。
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当社の人工芝の場合は空隙が大きく、外れにくいジョイント構造なのでジョイント後は飛散しにくくなっています。
ウッドデッキのルーフバルコニーや屋上での飛散対策は非常に難しいものがあります。
固定や接着は躯体や防水材を傷めてしまいます。
また、躯体や防水シートの膨張収縮とウッドデッキの膨張収縮は異なりますので、固定部や接着部が離れようとします。
> 4.人工芝が汚れた場合の清掃はどのようにすればよいでしょうか?
葉状部(パイル部とも言います。)の裏面にゴミが付着しやすい傾向にあります。
希釈した中性洗剤で洗うことになりますが、液をかけた5~10分後ぐらい経ってブラシ等で擦って下さい。
絡んだ糸くずは鍬の刃を細くしたようなものでかきとるかピンセットのようなものでとることになります。
面積などが分かりませんのではっきりしたことは分かりませんが、今回の○○様の場合は床材としては耐久性の面からパッチングデッキのご使用の方が良いのではと思われます。
ウッドデッキにつきましては、部分使用で強風が予想される場合に収納なさるのが確実な方法です。
長文で失礼しました。
ご参考になれば幸いです。
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