今まで神経のことなど全く思い描いたことも無いので、手術のことなど知識も無く、各科の診察や検査を受けるたびに新しい医学用語や知見を得ることが出来るのですが、そのたびに戸惑っているのが実情です。
そんな状況なので前回の記事から少し間が空いてしまいました。
今回は、超撥水シートの記事です。

超撥水シートは迷彩織物に樹脂を内部まで浸透させた後に表面改質をして撥水性を付与したものです。

迷彩織物はその名が表す通り迷彩柄で、当初の使用目的は自衛隊向けのものでした。
要望は泥迷彩ということで、いくつかのパターンの迷彩柄を提案して、同じパターンで細かなものと粗いものの2種類で決まり、ポンチョなどの衣類は細かな迷彩柄、シートや天幕などは粗い迷彩柄を使用することにしました。
細かな迷彩柄のポンチョはナイロン糸を使って引きそろえ糸で織り込んだものの裏面に透湿防水のための薄い微発泡ウレタン加工を施した生地で作り上げました。これで依頼のあった防衛庁の「ゴアテックス」よりも柔らかくて動きやすいポンチョが出来上がりました。
このポンチョにつきましては、別な機会に記事と致します。

超撥水シートの生地は粗い迷彩柄のT/Cコットンの織物です。
T/Cコットンとは、ポリエステル単糸と綿糸からなります。
このT/Cコットンで織り上げたものを染色しますが、ポリエステル用の染料と綿糸用の染料を使い分けた二浴染めではどうしても柄がずれてしまいますので、この柄ずれを防ぐために一浴染めで行いました。即ち、一工程でポリエステル糸と綿糸を明細柄に仕上げるわけですから、非常に各色柄のはっきりした境界のはっきりした迷彩柄となります。
この加工は高い技術力が必要ですから、東レのマレーシア・ペナン工場で行いました。ですから生地は東レ製です。
この織物に、日本国内で樹脂を含浸(浸透)させた後に表面改質により撥水性を付与したものが超撥水シートとなります。
超撥水シートは名前こそシートですが、繊維の織物ですからプラスチックのシートに比べてゴワゴワした感じが無く、綿が含まれているのでソフトな感触となります。
しかも綿が含まれているにもかかわらず、超撥水性があるのです。
そのほかの主な特徴としては、丈夫さと軽さです。
丈夫さは「技術資料」をお読みいただければ分かりますが、高い耐水圧・引き裂き強度・耐光性(堅牢度)・耐揉性が示しています。
重さは、㎡当たり240gと非常に軽量です。
当社では、迷彩織物および超撥水シートの生地の販売を行っています。
この生地の特徴をご理解頂き、お好きな衣類や雑貨品に縫製なさってみてはいかがでしょう。
ご参考までに趣味で円筒形のバッグに仕上げたものの画像を掲載します。勿論、非売品です。

また、生地の特長を生かして本来の目的の規格品のシートに仕上げたものやリュックサック、ヒップバッグ(デイバッグ) なども販売しています。
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