そのために本来は硬い床の上にタイルカーペットを敷く場合と異なり、ふわふわした状態の上にタイルカーペットを敷くことになります。
スポンジマット上にタイルカーペットを敷くことで発生する主な障害とその対策を施工経験から列記いたします。
●踏んだ時、タイルカーペットの縁が浮き上がる
スポンジマットが柔らかいためこの現象を防ぐことが出来ません。しかし、縁が浮き上がるのはせいぜい3、4mm程度で外れてしまうことはありません。また、直ぐに戻るのでご心配には及びません。
●タイルカーペットがずれてしまう。
腰のあるタイルカーペットでしたら、きちんと詰めて並べながら全面に敷けばそんなにずれるものではありません。
●テーパ材の上に敷いたら、タイルカーペットの縁部が浮いてしまう。

上図Aにように敷くことが出来れば、理想的ですが、どうしても、上図Bや上図Cのようになってしまう場合がよくあります。
出来るだけ、タイルカーペットの中心に近い箇所がテーパ材の上に来るように敷くことで浮き上がりを小さくすることが出来ます。
テーパ材の上に載せた後に浮いてる箇所(上図Aの場合も含めて)を幅広の両面粘着テープで止めることになります。
●壁際の隙間をタイルカーペットで埋めにくい。
いろんな方法がありますが、一般の方には下図の様に敷きこんだタールカーペットの下に壁際に当てたタイルカーペットを下に敷いてカッターナイフで切って、敷きこんだタイルカーペットの下に残ったカット残のタイルカーペットを取り除くことで比較的簡単に壁際に出来る隙間を埋めてタイルカーペットを敷きこむことが出来ます。このカット時にタイルカーペットの下に段ボートを敷くとスポンジマットを傷つけることを防げます。

以上、ご参考になりましたか。
ご不明の点がございましたら、メールにてお問い合わせくださいませ。
その主な理由を列記いたします。
○スポンジマットが柔かいので表面が削り取られないように保護する。
発売当初の頃に幼児児童向け英会話教室でお子様が面白がって爪で掻いてしまうことがありました。
○スポンジマットを防炎材で保護する。
防炎認定品のカーペットを使ってスポンジマットへの着火・延焼を防ぐ。
○スポンジマットの防音性能を更に高める。
スポンジマットの衝撃に対する吸収能・分散能の中の特に分散能を向上させ補助的効果を発現する。
○インテリアとしての見栄えの向上を行う。
テーパ材、フチ材、強力マットなどの継ぎ目、色柄の違い、傾斜を隠してすっきりと仕上る。
等等です。
以上の理由により、比較的反発性が高く糸の強度の高いナイロンループパイルで出来たもの、防炎認定品であること、腰の強い基布・バッキング材であること等の条件を備えたカーペットがお勧めです。
更に、室内の衛生環境を損なわないために粘着剤・接着剤を必要としないため溶剤の飛散のないフォースター(☆☆☆☆)のセルフロックタイプのカーペットをお使いになると良いでしょう。
スポンジマットの発売当初は当社での施工の場合、一枚もののカーペットを使用していましたが、
・沈み込みが起きた場合に放射状にしわが発生すること
・広い面積の場合、周縁に合わせた後に2枚に分割されたカーペットを合わせた後に切断してつながなければならないこと
・使っているうちに角が捲れてくること
・衝撃吸収に関して殆ど補助的な効果が得られないこと
等の理由で、タイルカーペットに切り替えました。
タイルカーペットとしては、制電糸混入ナイロンループパイル出来たダイヤ・カーペット(旧三菱モンサント)社製のタイルカーペット「カペタイル」がお勧めです。
自己粘着タイプのため、接着剤や粘着剤の塗布の必要がなく、施工も極めて簡単に行えます。勿論、防炎性能試験合格品で、ガラス繊維を使ってバッキングが施されているので腰の強さにも優れスポンジマット上で衝撃を分散させてスポンジマットの防音性能を向上させるタイルカーペットです。
当社が施工を行う場合やスポンジマットをお買い上げいただいた方には、このタイルカーペットを使って施工したり、サービス価格で販売しています。
次回は、スポンジマット上にタイルカーペットを敷き込むためのマニュアルを記事と致します。